Kunita
【解説】Unity ML-Agents の環境構築
突然ですが、皆さん!AIに興味ありますか〜?
ゲーム開発に興味がある人は、「対戦型ゲームで敵AIの作成」なんて課題を抱えている方も多いかも知れませんね。
ゲームを面白くするためには、AIの存在は必須かも知れません。
実は、Unityには、AIの作成を補助してくれる機能があるんです。しかも、近年、話題の囲碁AIみたいに製作者が特に何もしなくても、色んなことを勝手に覚えて強いNPCを制作することができます!!
それが、【Unity ML-Agents】なんです!
ですがこれ、結構とっつきにくいんですよね。
まずは「環境構築!」なんて言われてますが、どうやって良いか分からない。
そこで今回は【Unity ML-Agents】の環境構築の方法について、1から解説したいと思います!!
開発環境の準備
●概要
Unity ML-Agentsを使うには、Pythonの実行環境が必要になります。
本記事では、下記環境で動作確認をしております。
・Unity 2019.3
・Unity ML-Agents Release 12
・Python 3.7
●Unity ML-Agentsのインストール
下記サイトにアクセス https://github.com/Unity-Technologies/ml-agents 下の方にある「Release & Documentation」の「Release 12」の「download」をクリックし、zipファイルを保存。

2. 先ほど保存したzipファイル(「ml-agents-release_12.zip」)を解凍 フォルダ名を「ml-agents」に変更
●Pythonのインストール
ここで、pythonの環境構築をおこないます。
色々方法はあるのですが、私としては「Anaconda」を使う方法が一番楽だと思います。
1. Anacondaのサイトにアクセス
下の方にスクロールし、利用するOSの「64-Bit」をダウンロード
※ここで、自分の欲しいpythonのバージョンと合っているか確認してください。
希望のバージョンがない場合には、下記のアーカイブページにあります。https://repo.anaconda.com/archive/
2. ダウンロードしたファイルを開くと、インストーラが実行されます。
画面指示に従い、インストールを進めてください。
3. ターミナルを起動
Macの場合は「ターミナル」、Windowsの場合はスタートメニューから「Anaconda(64-bit)」>「Anaconda Prompt(Anaconda3)」から「コマンドプロンプト」を起動します。その後、以下のコマンドをコマンドライン上で実行してください。
conda --version
正常にインストールされていれば、「conda 4.x.x」とAnacondaのバージョンが表示されます。
● ML-AgentsのPythonパッケージのインストール
1. コマンドライン上で下記のコマンドを実行
conda create -n ml-agents python=3.7
2. 下記コマンドで仮想環境への切り替えを行う
conda activate ml-agents
下記のように、左側に(ml-agemts)と表示されていれば成功です。

3. 以下のコマンドを実行
cd (先ほど解凍したml-agentsフォルダの直下)
pip install -e ./ml-agents-envs
4. 以下のコマンドを実行(必ず↑が実行されたことを確認してから実施してください)
pip install -e ./ml-agents
5. 以下のコマンドを実行し、「ml-agents-envs」「ml-agents」がインストールされていることを確認
pip list
● Unity プロジェクトの準備
1. Unityで新規プロジェクト(3D)を立ち上げ、上のメニューバーから、「Window」>「PackageManager」を開きます。
2. 左上の「+」ボタンをクリックし、「Add Package from disk」をクリック、「ml-agents/com.unity.ml-agents/package.json」を選択
成功すると、Projectウィンドウ内の「Packages/ML Agents」にフォルダが追加されます。

以上で、環境構築は完了です。あとは、プロジェクトを作って、AIの学習をスタートさせるだけです。具体的なプロジェクトの作り方の解説についてですが、既にネット上に多くの記事が出回っているため、そちらを参考に組み立て頂ければ、と思います。
こちらの記事が最初のプロジェクトとしてはわかりやすいかな、と思います。